2012年1月4日水曜日

#61 二つの理由

(カーネギーセブン Project)
斎藤一人さんの教えを日々実践する企画です

【カーネギーからの質問】#61 二種類の理由

英国人のノースクリフ卿は、あるとき、
公開したくない自分の写真が新聞に出ているのを見つけて、
その編集長に手紙を書いた。

賢明なるノースクリフ卿はどのような内容の手紙を書いて、
自分の望みを叶えたのでしょうか?

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A.
「あの写真は、
 もう新聞に発表しないでいただきたい
 ーーー母が大変いやがるものですから」


※「人を動かす」p.248参照
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さて、いかがでしたか?


この質問は、「美しい心情に呼びかける」という節からの出題でした。

それでは、関連する部分をもう少し長く引用してみます。


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ノースクリフ卿(1865-1922、英国の新聞業者)は、
あるとき、
公開したくない自分の写真が新聞に出ているのを見つけて、
その編集長に手紙を書いた。

しかし、

「わたしの気に入らないから、
 あの写真は、以後、新聞に発表しないでくれ」

とは書かなかった。

彼はもっと美しい気持に訴えた。

だれもが抱いている母への尊敬と愛情に訴えて、

「あの写真は、
 もう新聞に発表しないでいただきたい
 ーーー母が大変いやがるものですから」

と書いたのだ。

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なるほど、確かにそう伝えられれば、
胸に手を当てて相手のことを尊重したくなりますよね。

また、ノースクリフ卿の次には、
ロックフェラーの同じようなエピソードが紹介されています。


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ロックフェラー二世も、
彼の子供たちの写真が新聞に出ることを防ぐために、
人間の美しい心情に訴えた。

「子供たちの写真を新聞に発表することは、
 この私が不賛成だ」

とはいわず、
おさない子供たちを傷つけたくないという
万人共通の心情に訴えたーーー

「あなた方のなかにも
 子供のある方がいておわかりだと思いますが、
 あまり世間をさわぎたてるのは、
 子供にとってかわいそうです」。

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なるほど。
この二つのエピソードのメカニズムは
全く同じですよね。


この原則について、ここまでで紹介した二つのエピソードの前で、
こんな風に紹介されています。


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アメリカの大銀行家であり、
美術品収集家として有名なJ.P.モルガンは、
人間の心理を分析して、

「通常人間の行為にはふたつの理由がある。
 ひとつは、いかにも美しく潤色された理由、
 いまひとつは真実の理由である」

といっている。

真実の理由は、ほかのものがとやかくいわなくても、
当人にはわかるはずだ。

人間はだれでも理想主義的な傾向を持ち、
自分の行為については、
美しく潤色された理由をつけたがる。

そこで、相手の考えを変えるには、
この美しい理由をつけたがる気持に訴えるのが有効だ。

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「真実の理由」をずばっと突くのではなく、
「美しく潤色された理由」の方に訴えかける。

なるほど、すごいアイディアです。

なんだか、合気道みたいな感じで、無理なく望む結果が得られそうですよね。


最後にもう一つ、実践的な学びにつながるエピソードを
引用してご紹介します。


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「相手の信用状態が不明なときは、
 彼を立派な紳士と見なし、
 そのつもりで取引を進めるとまちがいがないと、
 わたしは経験で知っている。

 要するに、
 人間はだれでも正直で、
 義務をはたしたいと思っているのだ。

 これに対する例外は、比較的少ない。

 人をごまかすような人間でも、
 相手から心から信頼され、
 正直で公正な人物として扱われると、
 なかなか不正なことはできないものなのだ」。

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「真実の理由」と「美しく潤色された理由」

この二つの理由をしっかりと考え、
上手に活用していきたいと思う。




【今日の実践】

この1年間くらい、

「パーソナルベスト」

という考え方をベースに
チームメンバーとの関わりを考えて実践してきました。


人の能力には差はありますし、
この分野は不得意だが、あの分野は得意という違いもあります。


この事実を認めた上で、

・自分のベストを尽くそう!

・それにチャレンジしている仲間を応援しよう!

・自分の強みを活かして、仲間を支援しよう!

という考え方です。


この考え方の根底には、

・できることなら楽をしたい=真実の理由

・できることなら自分のベストを尽くしたい=美しく潤色された理由

の二つの理由の内、
後者に訴えかける考え方ややり方であることに
今気づくことができました。


この「パーソナルベスト」という考え方を、
この元日に正式に立ち上げた
「凡人の逆襲 実践会」の運営にも活用していくことにします。




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《企画趣旨》
納税額日本一の実業家である斎藤一人さんが「一人さんの本を読む時間があったら、カーネギーの『人を動かす』を七回読みな」と「強運」という著書の中で語っています。

日本一の商売人が勧めてくれるのだから、素直に従ってみようと思い立ちました。さらっと七回読み流しても意味はなさそうなので、自分オリジナルの「問題集」を毎日作成しながら、この本を深く濃く七回読むことにチャレンジ中です。
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バックナンバー(過去につくった質問)はこちら
http://hentaichange.blogspot.com/

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